「三菱一号館美術館名品選2013 -近代への眼差し 印象派と世紀末美術-」展が10月5日開催予定!

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「三菱一号館美術館名品選2013 -近代への眼差し 印象派と世紀末美術-」展が三菱一号館美術館で2013年10月5日(土)から開催されます。

「三菱一号館美術館名品選2013 -近代への眼差し 印象派と世紀末美術-」展は三菱一号館美術館が所蔵する作品の中からルノワールやモネ、セザンヌなどの印象派から象徴主義のルドン、ナビ派のピエール・ボナールといった19世紀~20世紀の美術の変革期に活躍した画家たちの作品が展示されます。今回はコレクションの中から厳選された総勢29人、149点の作品が展示される予定です。

 

hana chan 注目の作品 新たな表現を求めて

 

Girl with a straw hat, Pierre-Auguste Renoir, 1884, oil on canvas, Mitsubishi Ichigokan Museum

《長い髪をした若い娘》
Girl with a straw hat, Pierre-Auguste Renoir, 1884, oil on canvas, Mitsubishi Ichigokan Museum

ルノワール1884年の作品《長い髪をした若い娘》です。印象派の巨匠として知られるルノワールですが、彼の作風はその生涯で何度か変わっています。1869年から1880年にかけてはマネやモネの影響を受けた印象派技法全盛の時代でした。移ろいゆく光を捉える試みや、描く対象の輪郭を曖昧に描いた時代でした。

しかし1881年、ルノワールはこれまで用いてきた印象派技法に疑問を持ち始めます。これまで曖昧に描いてきたモティーフに対して形態の堅固さを、移ろいゆく光を捉えるのではなく、対象の本来の質感を求めて、10年に及ぶ模索の時代(枯渇時代とも)が始まります。特に1881年のイタリア旅行でラファエロらの古典主義に強く影響を受けます。

この《長い髪をした若い娘》はルノワールの「枯渇時代」を代表する作品といえます。モデルの少女の衣服や麦わら帽子はまだ印象派時代の技法が感じられますが、顔の描き方においてはこれまでとは明らかに異なっています。ちょうど印象主義と古典主義の混ざり合った過渡期の作品といえるでしょう。

Torse de femme au soleil, Pierre-Auguste Renoir, 1875-1876, oil on canvas, Musée d'Orsay

《陽光の中の裸婦(エテュード:トルソ、光の効果)》
Torse de femme au soleil, Pierre-Auguste Renoir, 1875-1876, oil on canvas, Musée d’Orsay, 本展未展示

参考までに、ルノワール1875年の作品《陽光の中の裸婦(エテュード:トルソ、光の効果)》です。木々の間から差し込む移ろいゆく光を捉えた、印象派時代の傑作です。この作品と《長い髪をした若い娘》を比較してみれば、画風がどのように変化したか一目瞭然ですね。

Le Jugement de Pâris, Pierre-Auguste Renoir, 1913-14, oil on canvas, Hiroshima Museum

《パリスの審判》
Le Jugement de Pâris, Pierre-Auguste Renoir, 1913-14, oil on canvas, Hiroshima Museum

ポスター右上から3番目はルノワールの《パリスの審判》ですね。ルノワール最晩年(1913-1914年)の作品です。この時代は暖色系の絵の具を用い、豊満な裸婦像を数多く描いた時代です。古典主義の影響を受けた「枯渇時代」の作品とも、印象主義の作品とも異なる、長い模索期間を経て到達した、まったく新たなルノワール独自の技法といえるでしょう。

《パリスの審判》は最も有名なギリシャ神話の一挿話で、羊飼いの姿をしたトロイアの王子パリスが、三美神ユノ、ウェヌス、ミネルヴァのうち最も美しい者に勝者の象徴である「黄金のリンゴ」を差し出す場面を描いたものです。画面左に浮かんでいるのが、3人の女神の争いを引き起こした不和の女神エリスです。通常有翼の女性として描かれますが、雲の一部として描かれることもあります。

 

夢想の世界の住人ルドン

 

Grand Bouquet, Odilon Redon, 1901, Mitsubishi Ichigoukan Museum

《グラン・ブーケ(大きな花束)》
Grand Bouquet, Odilon Redon, 1901, Mitsubishi Ichigoukan Museum

フランスの画家オディロン・ルドンの《グラン・ブーケ(大きな花束)》です。その名の通り、248.3cm×162.9cmの大作です。《グラン・ブーケ(大きな花束)》はロベール・ド・ドムシー男爵(1862-1946)の城館を飾った16点の壁画のうちの1点です。《グラン・ブーケ(大きな花束)》の他の壁画はオルセー美術館へ所蔵されていますが、この作品だけは三菱一号館美術館が2010年に購入し日本にもたらされました。

ルドンは印象派の画家たちと同時代の画家ですが、移ろいゆく光を外の世界に求めた彼らとは正反対の、むしろ人の内面へと視点を向けていました。初期の頃は怪物や目などの怪しい作品を木版画で描いてきましたが、50歳を過ぎた頃から油彩やパステルで幻想的な色彩の作品を制作するようになります。特に《グラン・ブーケ(大きな花束)》のような花の絵が傑作として知られています。

ルドンの幻想的な色彩表現は他に類する者を見ない孤高の表現であるといえます。私はまだこの作品を見たことが無いので、見れることをとても楽しみにしています。

 

ポスターを芸術にまで昇華

 

アンリ・ド・トゥルーズ=ロートレックはフランスの画家で、後期印象派の一人とされます。1882年パリでコルモンの画塾で絵を学んだ際、ベルナールやゴッホと出会っています。1887年にパステルで描いたゴッホの横顔が有名ですね。1884年にはモンマルトルにアトリエを構え、そこで歓楽街に生きる踊り子や娼婦に視点を当てた作品を多く描くようになります。

 

《メイ・ベルフォール》
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
May Belfort, Henri de Toulouse-Lautrec, 1895, Lithographie, 79.6x61.8cm

May Belfort, Henri de Toulouse-Lautrec, 1895, Lithographie, 79.6×61.8cm

《メイ・ミルトン》
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
May Milton, Henri de Toulouse-Lautrec, 1895, Lithographie, 79.5x61.1cm

May Milton, Henri de Toulouse-Lautrec, 1895, Lithographie, 79.5×61.1cm

 

《メイ・ベルフォール》はアイルランド出身の歌手で踊り子の通称「メイ・ベルフォール」ことメイ・イーガンが「プティ・カジノ」に出演するときに制作されたポスターです。当時はイギリスから来た女性歌手や踊り子がパリで人気を集めていました。《メイ・ミルトン》もイギリスの踊り子「メイ・ミルトン」がアメリカ巡業の際に制作されたものです。この2枚のポスターには秘密があり、両方とも同じサイズで制作されているのです。というのも、メイ・ベルフォールとメイ・ミルトンは恋人関係であったと噂されており、意図的に対になるように制作されていたといわれています。

演劇のポスター画家といえば、ミュシャもその一人ですが、画風はミュシャのそれとは全く異なるシンプルな線画がとても新鮮です。

 

hana chan 注目のポイント

とにかくルドンの《グラン・ブーケ(大きな花束)》が見たくて仕方がありません!

 

 

会場 三菱一号館美術館(東京・丸の内)
会期 2013年10月5日(土)~2014年1月5日(日)
開館時間 10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
祝日を除く金曜日 10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)
※1月3日(金)は18時まで開館
休館日 月曜休館(但し、祝日の場合は開館し、翌火曜休館)
12月24日は18時まで開館
12月28日(土)~2014年1月1日(水・祝)
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

 

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