「フランシス・ベーコン展」 神経組織で感じるアート。絵の中の何かに、攻撃された。

あの展覧会混んでる?

 

2. 捧げられた身体 Sacrificed Body 1960s

 

Lying Figure No.3, Francis Bacon, 1959, Oil on canvas, Kunstsammlung Nordrhein-Westfalen, www.allpaintings.org

Lying Figure No.3, Francis Bacon, 1959, Oil on canvas, Kunstsammlung Nordrhein-Westfalen, www.allpaintings.org

《横たわる人物像 No.3》は、1959年に描かれた作品です。自分には、横たわるというより何か事故のようなものに遭って倒れた瞬間のように見えました。この作品も口と歯だけ忠実に描かれており、鑑賞者の目を集中させます。それ以外は歪んだように描かれていて、肌の色が灰白色で人間という気がしないです。これも叫んでいるのでしょうか。

章のテーマである「捧げられた身体」というのは、ベーコンに歪んだ身体を描いてもらうために捧げられて(犠牲になった)ことを意味するのでしょうか。

 

 

Three studies for a crucifixion, Francis Bacon, 1962, Oil on canvas, Solomon R. Guggenheim Museum, www.allpaintings.org

Three studies for a crucifixion, Francis Bacon, 1962, Oil on canvas, Solomon R. Guggenheim Museum, www.allpaintings.org

参考までに、1962年の作品《ある磔刑のための三習作》(今回の展示会では未展示)です。どこからどう見ても何かの生物の解剖図にしか見えないのですが… 歪みが激しすぎて人間なのかどうかも怪しいですね。

 

Crucifixion, Francis Bacon, 1965, Oil on canvas, Pinakothek der Moderne, www.allpaintings.org

Crucifixion, Francis Bacon, 1965, Oil on canvas, Pinakothek der Moderne, www.allpaintings.org

こちらは、1965年の作品《磔刑図》(今回の展示会では未展示)です。磔刑図は宗教画でよくあるテーマですが、ベーコンが描くともう何が何だか分からないモノに変えられてしまいます。ベーコンは事件現場や死体などの写真が掲載された本を購入しており、それを参考にしたとおぼしき作品が散見されます。

 

 

 

3. 物語らない身体 Anti-Narrative Body 1970s-1992

 

Three figures and a portrait, Francis Bacon, 1975, Oil on canvas, Tate, www.allpaintings.org

Three figures and a portrait, Francis Bacon, 1975, Oil on canvas, Tate, www.allpaintings.org

《三つの人物像と肖像》は1975年の作品です。人間は二人?左側は顔が見えるので人間でしょう。しかし脊柱が剥き出しになっているのが不気味です。首の襟を見るに正面を向いているのかと思いきや、脊柱が見えているので実は背中を見せているのでしょうか。それか内臓を省略してあえて脊柱だけを描いたのか、すでに正常なポーズではないのは確かですね。

右側は臀部と足が見えるので人のようではありますが上半身が歪んでいて詳細が分かりません。一番謎なのが、正面の透明の立方体に乗った口だけが主張している生物です。環形動物のようなフォルムをしています。一体何故この生物を正面に置いたのか謎すぎます。

第3章のテーマである「物語らない身体」というのは、描かれた身体に何も意味を見いだすことはできないということかもしれません。この不気味な生物が何なのかはどうでもよいのです。ベーコン的新生物として覚えておくことにします。

 

第4章の「ベーコンに基づく身体」は、ベーコンの絶筆を分析し、実際の三次元空間にインスタレーションとして再現したものです。ベーコンは作品を描いている最中は部屋にこもりっきりになるため、制作風景は謎に包まれています。このようにして、想像ではありますがベーコンがどのようにして描いているのかを見ることができて面白かったです。

とにかく不安感と謎だけが残る展示会でしたが、精神(神経組織)がベーコンの絵の中にある何かに攻撃されたのは確かです。帰ってからもベーコンの絵が気になって仕方がありません。

ベーコン、今年一番注目の画家間違いなしです!

 

hana chan 注目のポイント

ファーストインプレッション!!

 

東京国立近代美術館
会期:2013年3月8日(金)‒ 5月26日(日)
開館時間:午前10時 ‒ 午後5時(金曜日は午後8時まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし3/25、4/1、4/8、4/29、5/6は開館)、5/7
巡回:豊田市美術館 2013年6月8日(土)‒ 9月1日(日)

 

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